FCPAの構成要素
払ったかどうかより、五つの枠がそろうかで見る
オーディットコア・ハブのアキラです。
この記事では、米国海外腐敗行為防止法(FCPA)で違反になるかどうかを、誰が・何のために・どんな意図で・誰に・どの段階まで、という五つの枠で確かめていきますね。
現実にお金が動いていなくても届く場面があるんです。
米国海外腐敗行為防止法では、誰が・何のために・どんな意図で・誰に・どの段階まで、の五つがそろって初めて違反になるんです。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、空欄が五つある申込用紙のようなもので、一つでも空いたままなら、そろったとは言えませんよね。
この記事で分かること
- 米国海外腐敗行為防止法(FCPA)の二本の柱と、違反になるかどうかを決める五つの枠(主体・目的・意図・相手・段階)
- 現実に支払った場合だけでなく、申出・約束・承認の段階まで届くという行為の広さと、円滑化支払の例外
- 行為の段階を狭める型、絶対語で全部に広げる型、賄賂の相手を取り違えさせる型という、三つの出題の切り方
不正を捉える概念と一般法理については、不正に関連する法の前編(CFE-S2-D03a)をご覧ください。
そこでは、虚偽表示や信認義務違反(つまり、信じて任された立場を裏切ること)といった一般法理を整理しています。
FCPAの構成要素(CFE-S2-D03-01)
よくある誤解
はじめに、単独で示されたら誤りになる記述を並べておきます。
- まだ現実にお金を渡していないのだから、贈賄の禁止には触れない
- 米国の会社だけが対象で、米国の証券取引所に株式を上場している外国企業は関係がない
- 外国の公務員へ渡るお金は、例外なくすべてが禁じられている
- 経済協力開発機構(OECD)の贈賄防止勧告は、民間の会社同士でやり取りされる賄賂まで射程に入れている
- 各国が整えるよう求められている分野は、税制だけである(あるいは会計だけ、調達だけ)
初めの二つは、捕まえる範囲を狭めすぎています。一つ目は、行為の段階を実際より小さく見ています。
二つ目は、規制を受ける主体(つまり、ルールを守る義務のある人や会社)を小さく見ているんですね。三つ目は逆に広げすぎです。
例外が置かれていることを落としています。四つ目は、賄賂(つまり、有利な扱いをしてもらうために渡すお金や品物)を受け取る相手の取り違えですね。
五つ目は、制度の分野を一つに絞る、限定のしすぎです。つまり、五つとも間違いの理由が違うということなんです。
ひとまとめに覚えないほうが安全ですよ。
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