秘匿調査の法的論点
誘導だと責められたときに効くのは着手前の根拠
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、秘匿調査で誘導だと責められたときに何が支えになるのかを整理していきますね。
やってよいところと踏み越えたところが、どこで分かれるのかまで見ていきましょう。
誘導だという非難を退けるのは、着手した時点で第三者にも確かめられる根拠を持っていたという事実です。
この一文が、今回の暗記対象なんです。
ひとことで言えば、後から集まった自白や物証ではなくて、始めた時点で外から確かめられる根拠があったかどうかで決まる、ということなんですね。
この記事で分かること
- 犯意誘発型のおとり捜査(エントラップメント)と、根拠のない証拠漁りの位置づけ
- やってよい設計と踏み越えの分かれ目、そして録音や録画の扱い
- 時点のすり替え型・法域すり替え型・階層すり替え型という、三つの問われ方
秘匿調査の法的論点(CFE-S2-D11-03)
よくある誤解
この論点でも、単独で示されたら誤りになる記述を並べておきましょう。
- 誘い込まれたと非難されたら、手口を裏づける物的証拠を示せば退けられるという理解
- 本人が全面的に自白していれば、調査の進め方も正当だったと示せるという理解
- 以前からその人物を疑っていたという担当者の心証が、着手の根拠になるという理解
- 陥れる意図がなかったと説明できれば、誘導という非難を退けられるという理解
- なりすまして情報を尋ねる行為は、目的を問わずどの国でも違法だという断定
初めの二つの記述は、時点の取り違えです。後から集まった材料で、着手時点の判断を支えようとしているんですね。
三つ目と四つ目の記述は、内心を根拠に置いています。外から確かめられない点が、共通の弱さなんです。
五つ目の記述は、一律に決めつけてしまっています。目的や手段によって評価が分かれる事柄なのに、ですね。
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