ラーセニーの予防
触る役と確かめる役は、同じ人にしない
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、すでに帳簿に記入された現金の抜き取りを、どう起こさせないかを扱います。
効率がよさそうに見える役割の配置が、なぜ危ないのか。そこを一緒にほどいてみましょう。
現金に触れる役と、それを記録して確かめる役を同じ人に渡した時点で、統制は崩れます。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、仕事を1人に集めず分け合う職務分掌が、いちばん手前の守りになる、ということなんですね。
この記事で分かること
- 承認・記録・保管が1人に集まると、なぜ現金まわりの不正が起きやすくなるのか
- 職務分掌に、担当交代と休暇、抜き打ちの現金精査を重ねる意味
- 責任主体・条件のすり替え・予防と発見の入れ替えという、3通りの問われ方
資産不正流用: 現金受領の予防策(ラーセニーの予防)(CFE-S1-D03-05)
よくある誤解
予防の話でも、それ1つだけで出たら誤りになる記述を先に置いてみましょう。
- 売掛金の記帳担当者に預金伝票の準備まで任せると、記録と保管が集まって効率がよい
- 現金を受け取った人がそのまま銀行へ預けると、流れを1人で把握できて発見に役立つ
- 回収と支出を同じ担当者に任せると、責任の所在が明確になるので望ましい
- 全員で1台のレジと同じ引き出しを共用させれば、管理がひと目で済む
どれも、効率や責任という前向きな言葉で飾られていますよね。ところが、言い換えれば、牽制する人がいなくなる形なんです。
あるいは、不足が出ても誰の担当のときかを特定できなくなる形です。
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