不正に対する刑事・民事対応の選択
目的と証明の強さを重ねて進路を選ぶ
オーディットコア・ハブのアキラです。
この記事では、不正の輪郭が見えてきたあとの進路、つまり当局へ告訴して刑事の道に乗せるのか、民事で損失を取り戻しに行くのかという選択を扱います。
選び方ひとつで、そのあとに必要な材料の量も、動く速さも変わってくるんですよ。
刑事か民事かは、何を求めたいのかと、いまどの強さの証明ができているのかを重ねて選びます。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、目的と、手元の証明の強さ。
この二つを重ねて進路を決める、ということなんですね。
この記事で分かること
- 刑事対応と民事対応の、目的・証明の強さ・持ち込む時期の違い
- 民事の救済に一般的な三つの類型と、体系によって変わる証明の基準
- この論点の出題3パターンと、段階を二つの箱に分ける解き方
不正に対する刑事・民事対応の選択(CFE-S2-D13-03)
よくある誤解
この論点では、それ一つだけを示されたら誤りになる記述を、先に置いておきましょう。
- 本人が口頭で非を認めた直後が、告訴に踏み切るのに最もふさわしい時期だ、という判断
- 書面の証拠を集め終えた時点、あるいは関係者への聞き取りを終えた時点で、告訴の準備は整っている、という見立て
- 当局に取り上げてもらうための後押しは、資料を読みやすく束ねることに尽きる、という説明
- 刑事と民事で求められる証明の強さは、どの法域でも同じだ、という一般化
外れている理由は、四つとも別のところにあります。誤解の一つ目は、支える材料がまだ薄い局面を、時期として選んでしまった点です。
二つ目は、調べの一工程が済んだだけの段階を、全体が固まった段階と取り違えた点なんですね。
三つ目は、有効な手立てが複数あるのに、そのうちの一つへ絞ってしまった狭さです。
四つ目は、体系によって基準が変わるところを、一つにまとめてしまった一般化になります。理由が違うのですから、束ねずに一つずつ見ておきましょう。
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