財務諸表監査上の重要性
物差しは金額と性質の二本あります
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、財務諸表監査でいう重要性を、金額と性質という二本の物差しから見ていきます。
重要性と聞いて、いくら以上なら重要という金額の線引きを思い浮かべていないでしょうか。
重要性は、金額の大きさだけでなく、その虚偽表示がどういう性質のものかまで見て決まるんです。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、手口の分類ではなく、責任の届く範囲を測る話なんですね。
まずはここを声に出して読んでみてください。
この記事で分かること
- 重要かどうかが、財務諸表を頼りにする利用者の判断が変わるかどうかで決まるということ
- 監査人が出せるのは合理的な保証までで、不正による虚偽表示は誤りによるものより見つけにくいということ
- この論点で想定される出題の型三つと、その見分け方
財務諸表監査上の重要性(CFE-S3-D04-02)
よくある誤解
ここでは、単独で提示されたら誤りになる記述を先に並べます。
- 重要性は虚偽表示の金額の大きさだけで判断され、その性質や内容は考えなくてよい、という説明
- 重要性とは、監査人が見つけた誤りを例外なく直させるために置く、金額の最低ラインだ、という説明
- 基準値を下回る虚偽表示は、内容や原因にかかわらず監査上まったく問題にならない、という説明
誤りの理由は、それぞれ違うんです。上に挙げた一つ目と三つ目の説明は、質という側面、つまり中身がどういうものかという見方を落としています。
一つ目の説明は、判断の要素から性質そのものを外しています。三つ目の説明は、金額が小さいというだけで内容の検討を打ち切っているんですね。
二つ目の説明は、目的の取り違えです。重要性を「全部直させるための下限」として読んでしまっているんですよ。
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