証拠能力の基本
関連性は入口であって、出口ではない
オーディットコア・ハブのアキラです。
この記事では、集まった資料が法廷で使えるようになるまでに越えていく関門を、関連性・真正性・証拠保全の一貫性の順にたどっていきますね。
関連性が認められても退けられる場面まで、あわせて見ておきましょう。
関連性は入口にすぎず、その証拠が本物だと示せて、なお偏り・混乱・遅延といった弊害が証明上の値打ちを上回らないところまで来て、はじめて証拠は使えるようになります。
この一文が、今回の暗記対象なんです。
ひとことで言えば、争点に効くというだけでは足りなくて、本物だと示す道筋までそろってはじめて使えるようになる、ということなんですね。
この記事で分かること
- 関連性・真正性(authentication)・証拠保全の一貫性(chain of custody)が、それぞれ何を確かめる関門なのか
- 関連性があっても退けられる3つの理由と、過去の経歴が例外的に採用され得る境界
- この論点で想定される出題型3つと、言い切りの強い語への向き合い方
証拠能力の基本(CFE-S2-D04-02)
よくある誤解
まず、それ1つだけを示されたら誤りになる記述を先に並べておきます。
- 争点に効く関連性が認められれば、その証拠は当然に採用されます
- 関連性のある証拠が退けられるのは、事実を判断する側に強い偏りを生ませるおそれがある場面に限られます
- chain of custody とは、証拠をどこの棚にしまったかを書き残す記録のことです
- 証拠物が本物だと示す方法は、あらかじめ決まった1つに限られます
- 電子の記録はデジタルなので、法廷での扱いも通常の証拠とは切り離して考えます
一つ目は、越えるべき関門が1つしかないと見積もった誤りです。二つ目を見てみましょう。
退ける理由は3つ並び立っています。それなのに、そのうち1つだけを本命だと読んでしまった数え落としなんですね。
三つ目は、保管の記録の役目を、置き場所の話へ縮めた取り違えです。四つ目と五つ目は、誤りの向きが違います。
片方は、本物だと示す方法が1つに限られると思い込んだ形です。もう片方は、デジタルだからという理由で、別枠の扱いを持ち出した形なんです。
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