不正の一般的定義と包括概念
傘の名前と、その下に並ぶ骨の名前
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、不正という言葉そのものの大きさを見ていきますね。
総称としての不正と、窃盗や横領のような個別の罪が、どんな上下関係に置かれているのかを整理していきましょう。
広い定義文に出会ったら、それが傘に付いた説明なのか、傘の下の一本の骨に付いた説明なのかを先に確かめます。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、不正は手口を束ねる傘の名前で、窃盗や横領はその傘の下に並ぶ骨の名前だということですね。
傘は骨を説明できますが、骨は傘を説明できません。
この記事で分かること
- 総称としての不正と、窃盗や横領のような個別の罪との上下関係
- 広い定義文が、傘に付いた説明なのか、骨に付いた説明なのかを確かめる手順
- この論点で想定される出題の型三つと、その切り方
不正の一般的定義と包括概念(CFE-S2-D03-90)
よくある誤解
まず、それだけを単独で示されたら誤りになる記述を、先に並べておきます。
- 窃盗こそが、欺きを含むあらゆる手段で他人の財産を故意に取る行為の全般を指す広い言葉であり、不正はそこに含まれる一類型にすぎない、という説明
- 横領が、不当な財産の取得をまとめて呼ぶ総称にあたる、という整理
- 贈収賄が、財産を取る行為の全体を包み込む一番広い言葉にあたる、という整理
- 強要・恐喝が、欺きの手口まで束ねる総称にあたる、という言い方
初めの一つは、傘と骨をそっくり入れ替えた誤りなんです。窃盗も、持ち主の同意なく持ち去るという入口を持っています。
つまり、窃盗のほうが狭い個別の罪なんですね。窃盗の成立に必要な中身は、窃盗と横領の構成要件の回(CFE-S2-D03-91)で扱います。
では、残りの三つはどうでしょうか。こちらは、それぞれ誤りの中身が違うんです。
横領の入口は、預かっていた財産。贈収賄の入口は、職務上の判断への働きかけ。
強要・恐喝の入口は、圧力です。どれも狭い入口を持つ個別の罪ですよね。
狭い入口の言葉が総称、つまり全体をまとめて呼ぶ名前の位置に座っていたら、そこが取り違えの現場ですね。
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