信認義務違反の要素
忠実義務と注意義務の分かれ目
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、任された立場そのものへの違反、つまり受認者義務の話を見ていきますね。
柱となる忠実義務と注意義務を、どんな場面でどちらに振り分けるのかを整理していきましょう。
誰の利益とぶつかったのかを問う場面なら忠実義務、どれだけ目を配ったのかを問う場面なら注意義務として読みます。
この一文が、今回の暗記対象なんです。
ひとことで言えば、誰の得になったのかを見れば忠実義務、どれだけ目を配ったのかを見れば注意義務、ということなんですね。
この記事で分かること
- 受認者義務の二本の柱、忠実義務と注意義務の分かれ目
- 義務の宛先を会社と株主という一本の線に固定して読む見分け方
- この論点で想定される出題の型三つと、その切り方
信認義務違反の要素(CFE-S2-D03-04)
よくある誤解
まず、それだけを単独で示されたら誤りになる記述を先に並べます。
- 取締役や役員が負う受認者義務は、会社へ出資していない取引先や地域社会の最善の利益のために果たすものである、という説明
- 忠実義務とは、同じ立場に置かれた人が普通に払うだけの注意を尽くして職務にあたる義務である、という定義
- 競合する二社の役員を黙って兼ねていた件は、注意が足りなかった話として扱う、という当てはめ
- 取締役会を欠席し続けて監督を放置した件は、私的な利益を図った話として扱う、という当てはめ
- 会社の全取引を株主総会に事前承認させる義務や、債権者への優先弁済を保証する義務が、受認者義務の型として並ぶ、という整理
一つ目は、義務の宛先を株主や会社の外へ広げた誤りです。二つ目は、二本の義務の定義文を入れ替えた誤りなんですね。
三つ目と四つ目は、場面と義務の対応が逆になっています。五つ目は、少し性質が違います。
そもそも受認者義務の型として実在しない名前を混ぜたものなんです。
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