倒産を悪用する不正スキームの類型
資産の隠匿と計画倒産を切り分ける
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、倒産を悪用する不正の手口に名前を付けていきます。
中心になる資産の隠匿と計画倒産の中身、そしてそれぞれの兆候がどこに出るのかを見ていきましょう。
大量の掛け仕入れと安値での売り抜け、そして閉店と申立てが並べば計画倒産、財産や記録を見えなくする動きが中心なら資産の隠匿と切り分けます。
この一文が、今回の暗記対象なんです。
ひとことで言えば、信用で仕入れて安値でさばき店をたたむ流れなら計画倒産、財産も帳簿も見えなくする動きなら資産の隠匿、という切り分けなんですね。
この記事で分かること
- 資産の隠匿と計画倒産という二つの中心的な手口、そこに現れる兆候
- 多重申立てやクレジットカード取込詐欺といった、同じ領域に並ぶほかの型
- 出題型の切り方(事例から類型を当てる・段階の順序を入れ替える・名称を識別する)
破産不正の手口類型: 倒産を悪用する不正スキームの類型(CFE-S1-D16-03)
よくある誤解
まずは、単独で提示されたら誤りになる記述から並べます。
- 会計帳簿や記録を隠す行為は、物そのものを隠したわけではないので資産の隠匿には当たらないという整理
- 倒産詐欺のなかで最も一般的に見られるのは、信用取引を積み上げていく計画倒産だという記述
- 計画倒産の流れを、掛けで仕入れてから信用枠を得る順序、あるいは仕入れる前に売却が来る順序で並べたもの
- 計画倒産で仕入れの標的になる商材として、事業用の土地建物、長期の生命保険契約、コンサルティングのような役務を挙げる記述
- 循環取引清算スキーム、名義貸し弁済スキームといった名称を、実在する倒産詐欺の類型として置く並び
外し方は、上に並べた五つとも別物です。一つ目は、隠す対象を現物の財産に狭めた誤りです。
二つ目は、最も一般的な類型そのものの取り違えなんですね。三つ目は、出来事の順番を逆にした誤りです。
四つ目は、換金性という基準の取り違えです。換金性とは、どれだけ早くお金に換えられるかという性質のことですね。
五つ目は、それらしい響きこそありますが、実在の類型名ではありません。実在する類型かどうかで落ちます。
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