金融機関不正の手口類型

資金の通り道で名前が決まる

オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、銀行をはじめとする金融機関で起きる不正の、手口の類型を整理していきます。

似た名前が並ぶので苦手にされやすい領域ですよね。ところが、資金がどこを通ったのかで並べ直すと、驚くほど見通しがよくなるんです。

横領と融資に絡む手口の名前は、資金が行内で動いたのか、貸出取引を通ったのか、行外へ出たのかを決めてから当てはめます。

この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、資金の通り道を先に決めてから、名前を後から当てるということなんですね。

この記事で分かること

金融機関不正の手口類型(CFE-S1-D09-01)

よくある誤解

はじめに、単独で提示されたら誤りになる記述を並べておきます。

どれも一部を切り取れば本当らしく見えますよね。ところが、単独の記述として置かれた瞬間に誤りへ変わります。

しかも、誤りになる理由は1つずつ違うんです。まず、記帳の欠落と記録の書き換えを見てください。

記帳の欠落とは、帳簿に書かないことです。この2つを同じ横領にまとめる整理は、どこでつまずいているのでしょうか。

横領とは、ひとことで言えば、預かったお金を自分のものにしてしまうことですね。資金が減ったという結果は、たしかにどちらも同じです。

けれども、記録の扱いが違うところでつまずいています。残りの誤解は、資金が動いた場所を確かめないまま名前を当てているんです。

決済の場面なのか、行内なのか。機関の間を債権、つまり返してもらう権利が回ったのか。

貸出取引を通ったのか。口座なのか、融資なのか。

こうした資金の通り道の分かれ目を、素通りしているということなんです。

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この記事を書いた人

第三者委員会報告書を解説するYouTube『監査レンズ』の運営者が、論点ノート・問題・解説を制作しています。
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