汚職の予防策
守るのは資産ではなく判断のほうです
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、汚職を起こさせない側、つまり予防の統制を整理します。
職務分離や正しい記帳のような、資産を守る統制とは守っている対象が違うんですね。ここは紛れやすいところですから、一緒に切り分けていきましょう。
汚職の統制かどうかは、資産を守る仕組みではなく意思決定の権限と外部との関係を見えるようにする仕組みかで見分け、予防か発見かは、起きる前に効くか起きた後に見つけるかで分けます。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、防ぎたいのは資産の持ち出しではなく、判断の歪みのほうだということなんですね。
この記事で分かること
- 資産を守る統制と、意思決定の権限と外部との関係を見えるようにする統制の分かれ目
- 予防策と発見策の切り分け方(起きる前に効くか、起きた後に見つけるか)
- この論点の出題型3つ
汚職の予防策(CFE-S1-D06-03)
よくある誤解
単独で示されたら誤りになる記述を、先に並べておきます。
- 現金の取扱いと記帳を分け、担当者を定期的に交代させることが、汚職の予防策として最も適切です
- 毎月末に銀行勘定調整を行えば、汚職を未然に防げます
- 抜き打ちの実地棚卸は、汚職の予防策にあたります
- 購買の記帳を月次で集計し、仕入先ごとの支払総額を正しく計上すれば、汚職は防げます
上に挙げた誤解のうち、前の3つは資産を守る統制です。統制とは、ひとことで言えば、間違いや不正を防ぐために会社が用意する仕組みのことですね。
最後の1つは、記録を正しくする手続です。どれも大切な統制ではあります。
ただ、汚職の中心にある判断の歪みには、手が届かないんですね。
この最後の1つは、有効な統制と並べて「最も効果が乏しいものはどれか」と問う形でも出てきます。
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