変更の最中のリスク
数えるのは移行中の混乱と非効率
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、組織再編のような変更を前にしたときに、何を新たなリスクとして数えるのかを整理していきます。
説明資料に並ぶ良いことのほうへ目が行きがちなんですが、監査人が見るのは別の欄なんですね。
変更を評価するときに数えるのは、変更が終わった後の便益ではなく、変わっている最中に生まれる役割の混乱と、業務が一時的に非効率になる部分です。
この一文が、今回の暗記対象なんです。
ひとことで言えば、リスクは望ましくない事象なので、変更で手に入る良いことではなく、移行の過渡期に生まれる混乱ともたつきを拾う、ということなんですね。
この記事で分かること
- 変更を評価するときに数えるのは、いつの、どんな出来事なのか
- 役割の混乱と一時的な非効率が、典型として挙がる理由
- この論点が問われる3つのパターンと、極性・時期という2つの物差し
変わっている最中に、何が生まれるか(P2-A-05-e)
よくある誤解
組織再編、つまり組織の形を作り替える変更を前にしたとします。そのとき新たに生じるリスクとして、単独で提示されたら誤りになる記述を並べますね。
- 市場での占有率が拡大する、という記述
- 各部門の専門性が高まる、という記述
- コントロールがこれまでより強く働くようになる、という記述
3つとも、変更によって起きうることではありますよね。ただ、どれも望ましい成果のほうを述べています。
リスクは、望ましくない事象を指す語です。ですから、成果はどれだけ確からしくてもリスクにはなりません。
3つに共通しているのは、ひとつの取り違えです。変更の良い面を、そのままリスクの欄へ書き写してしまったんですね。
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