不正調査の専門家と組むとき、何が残るのか
委託しても、結論の責任は動かない
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、不正調査の部署や外部の専門家と組むときの話をしていきましょう。
連携の狙いがどこにあり、依拠したあとに何が自分たちの側へ残るのかを見ていきます。委託の場面で確かめて監督することも、いっしょに押さえていきますね。
連携は仕事を渡すことではなく、重ならないように配り直して、誰も見ていない主要なリスクへ監査資源を向けることです。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、重複を減らすのは、浮いた力を手つかずの領域へ回すためだ、ということですね。
他の提供者の業務に依拠するときは、その根拠を文書に残します。ただし、そこから先に自分たちが出した判断については、引き続き自分たちが責任を持ちます。
文書に残すのは依拠を成り立たせる条件であって、責任を移すための手続きではないんですよ。
この記事で分かること
- 連携の三つの狙いと、統合や工数の削減との違い
- 依拠の根拠を残しても結論の責任は移らないことと、委託の場面でCAEが確かめて監督すること
- この論点でよく使われる三つの出題型と、その見分け方
不正調査の専門家と組むとき、何が残るのか(P1-D-05-e)
よくある誤解
連携と委託の場面で、単独で示されたら誤りになる記述を並べます。
- 不正調査の部署を内部監査部門に統合し、指揮命令を一元的に握ること
- 不正調査の部署が調べた領域を、年度の監査計画から一律に外して工数を減らすこと
- 相手が集めた証拠を、すべて自分たちで検証し直すこと
- 依拠の根拠を文書に残せば、その領域の結論の責任も相手へ移ると考えること
- 相手が社内の部署であれば、依拠の根拠を残さなくてよいと判断すること
- 依拠できるのは外部の専門家だけだと限定すること
- 委託先との契約金額を、できる限り低く抑えること
上の三つは、連携の狙いを取り違えたものです。続く三つは、依拠と責任の関係を取り違えたものなんですね。
依拠とは、つまり相手の仕事をよりどころにすることです。最後のひとつだけは別です。
外部へ委託するときにCAEが何を最も重要な責任と見るかを、取り違えています。
CAEとは内部監査部門長、つまり内部監査の部門をまとめる責任者のことですね。向きの違うものが混ざっているので、ひとつの物差しでは切れません。
狙いの話なのか、責任の話なのか、委託の要点の話なのか。ここを先に見分ける必要があります。
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