調査手法は、手が届く記録から選ぶ
欲しい証拠より、届く記録の筋を読む
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、不正の疑いが出たときに調査手法をどう選ぶのかを見ていきましょう。
そして、集めた材料からどう結論を出すのかも確かめますよ。フォレンジックに関わる用語の切り分け方も、いっしょに整理していきますね。
調査手法は、欲しい証拠から選ぶのではなく、正規の手続きで手が届く記録のうち、目的と範囲に照らして筋が立つものから選びます。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、最も直接的な証拠が、最も手の届かない場所にあることがある、ということなんですね。
だから、まず正規の手続きで手が届くかどうかでふるいにかけて、残ったものを疑いの事実との近さで比べます。
結論の出し方も同じ姿勢で、単一の決定的な証拠に飛びつかず、集めた情報を全部つき合わせて評価しましょう。
この記事で分かること
- 手が届く記録から調査手法を選ぶという考え方と、調査計画で最も重要なもの
- 検出のために使うテスト手法と、フォレンジックに関わる用語の切り分け方
- この論点でよく使われる三つの出題型と、その見分け方
調査手法は、手が届く記録から選ぶ(P1-D-05-c)
よくある誤解
調査の進め方として、単独で示されたら誤りになる記述を並べます。
- 担当者個人の銀行口座の入出金を調べること
- 取引先の財務諸表と収益性を分析すること
- 担当者の人事評価の記録から動機をつかむこと
- 決定的な一点が出た時点で、迅速に結論を出すこと
- 直接の証言を、状況を示す記録より常に優先すること
- 経営陣が納得するような、筋の通った筋書きを組み立てること
- 調査計画で、通常業務への影響と費用をまず抑えること
前半の三つは「調べれば分かりそうな場所」の誤りなんですね。この三つには、そもそも監査の手が届くのかという問いが抜けています。
続く三つは「結論の出し方」の誤りです。どこがずれているのでしょうか。
集めた材料をどう扱うかという問いに、別の答えを返しています。最後のひとつだけは段階が違います。
計画で最も重要なものを、制約条件と取り違えています。制約条件とは、つまり守らなければならない縛りのことですね。
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