改善の手順書まで書いてよいのか
示すのは監査人、実際に直すのは経営管理者
オーディットコア・ハブのアキラです。
この記事では、提言を受け取った相手から直し方の手順書まで求められたとき、内部監査人がどこまで引き受けてよいのかを扱います。
示す側と、実際に手を動かす側の線引きですね。ここを私と一緒に引き直していきましょう。
改善の方法を示すところまでが内部監査人の役目で、実際に手を動かして直すのは経営管理者の側であり、この線を越えて手順書まで書くと、次に実施を確かめる立場を自分で壊すことになります。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、改善案を示すのは監査人、実施するのは経営管理者、ということなんですね。
この記事で分かること
- 改善を実際に行う責任がどこにあるか、そして折り合わないときの進め方
- 示す・行う・確かめる・監督するという四つの動詞と、それぞれの主体の割り当て
- この論点の出題型三つ、責任主体型・過剰反応型・客観性の侵害型の切り方
改善の手順書まで書いてよいのか(P3-D-02-c)
よくある誤解
提言を受け取った部門長から、こう求められたとします。「不備を見つけたのはそちらなのだから、直し方の手順書もそちらで作ってほしい」。
では、内部監査人はどう対応すればよいでしょうか。答えとして選ぶと誤りになる記述を、先に並べておきます。
- 求めに応じて、詳しい改善手順書を作成して渡す
- 内部監査部門長に報告したうえで、改善を支援するアドバイザリー業務の契約を別に結ぶ
- 部門長の求めは独立性を侵すものだとして、直ちに取締役会へ報告する
一つ目は、手順書を作って渡すという記述でした。見つけた当人が一番よく分かっているのだから、手順まで示すほうが親切ではないか。
そんな理屈に支えられています。二つ目は、支援の契約を別に結ぶという記述です。
支援するなら正式な枠組みを整えるほうが、手続として正しく見えますよね。三つ目は、直ちに取締役会へ報告するという記述ですね。
独立性とは、監査する側が誰にも縛られない立場のことです。独立性が争点なら、最上位の機関へ上げるのが筋に見えます。
三つに共通するのは、行動へ飛んでしまっている点なんです。目の前にある役割の誤解を、その場で説明して解くという道を通っていません。
飛び先は、責任を引き受けるか、契約を作るか、上へ上げるかのどれかですよね。
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