有効性を検証する手続の識別
時点の結果を期間へ広げてよい条件
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、コントロールの有効性を検証する手続を、どう識別するのかを見ていきますね。
いつ、何回テストすれば監査対象期間の全体について語れるのか。この時間の問題が、ここでの中心になるんです。
時点の結果を期間へ広げてよいのは、その期間ずっと仕組みが変わっていないことを、IT全般統制の有効性が支えているときなんです。
この一文が、今回の暗記対象なんです。
ひとことで言えば、変更管理が有効で、期の途中に仕組みが変わっていないと言えるのなら、期末に一度行ったテストの結果を、監査対象期間の全体について語る根拠にしてよい、ということなんですね。
この記事で分かること
- 期末に一度テストした結果を、監査対象期間の全体へ広げてよくなる条件はどこにあるのか
- IT全般統制の有効性が支えているのは結論を広げてよい範囲であって、テストの省略ではないという線引き
- この論点で想定される三つの出題型と、その切り方
コントロールの有効性を検証するための手続を識別する(P2-A-06-b)
よくある誤解
先に、言葉を三つ整理しますね。IT全般統制とは、システム全体を支える土台の部分の仕組みです。
アプリケーション統制とは、販売システムのような個々のシステムの中で働く仕組みのこと。
実証手続とは、ひとことで言えば、取引や金額そのものを直接調べにいく手続です。さて、有効性を検証する手続の話になると、思い込みが両側へ振れます。
単独で提示されたら誤りになる記述を、先に並べておきますね。
- IT全般統制が有効なので、アプリケーション統制そのもののテストを省いてよいという判断
- IT全般統制が有効なので、その上で動く販売システムの統制も有効だという結論
- 期末の一度きりでは期間全体を語れないとして、期初・期中・期末と三回テストを繰り返す組み立て
- IT全般統制への依拠を弱めて、実証手続で調べる件数を大幅に増やすという方針
はじめの二つは、IT全般統制の有効性から、そのまま結論を伸ばしています。確かめた範囲を超えて、結論を広げているんですね。
あとの二つは、テストの回数や調べる件数を増やす記述です。こちらは逆に、せっかく確かめた条件を使わないまま、手間だけを増やしています。
振れる向きは正反対でも、外しているものは同じです。どちらも「いつ確かめたか」と「どこまで言えるか」の関係を見ていないんですね。
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