整備状況を評価する手続の決定
設計の良し悪しは根拠との突き合わせで決まる
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、コントロールの整備状況を評価する監査手続を、どう決めるのかを見ていきますね。
整備状況とは、その仕組みの設計、言い換えれば作りのことなんです。
整備状況の評価は、書類がそろっているかではなく、その統制が拠って立つ分析の結果と統制の中身が対応しているかを、突き合わせて確かめるんです。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、承認や配布の確認から言えるのは、計画があることと関係者に知らせたことまで。
設計の良し悪しは、その統制がそもそも何を根拠に作られたのかまでさかのぼらないと分からない、ということなんですね。
この記事で分かること
- 存在・承認・配布・理解という形式の確認から、どこまでのことが言えるのか
- 整備状況の評価手続として、統制が拠って立つ分析の結果まで戻るとはどういうことか
- この論点で想定される三つの出題型と、その切り方
コントロールの整備状況を評価する手続を決定する(P2-A-06-a)
よくある誤解
まず、言葉を整理しておきますね。コントロール、つまり統制とは、ミスや不正を防ぐために組織が用意した仕組みや決まりのことです。
整備状況とは、その仕組みの設計、言い換えれば作りのことなんですね。
そのうえで、整備状況を評価する中心の手続として単独で提示されたら誤りになる記述を、先に並べておきます。
ここでいう「単独で提示されたら」とは、ほかの手続と組み合わせずに置かれた場合のことです。
つまり、それだけで十分な確かめ方として示された、という意味なんですね。この前提を置いたうえで、続く四つを眺めてみてください。
- その規程や計画が文書として存在していることの確認
- 取締役会の承認を受けていることの確認
- 関係する全部門へ配布されていることの確認
- 担当者がその内容を説明できることの確認
どれも、実際の監査で行う確認ですよね。四つも並ぶと、それだけで手厚く見えてきます。
ところが、この四つで言えることは限られています。言えるのは、その計画が認められ、関係者に届き、担当者に知られている、というところまでなんです。
では、必要な水準を満たす設計になっているかどうかは分かるでしょうか。そこは、この四つからは出てきません。
では逆に、形式の確認はすべて無意味だと切り捨ててよいのでしょうか。運用、つまり日々の実際の動かし方だけを見に行く進め方です。
この進め方も、同じ穴に落ちるんですね。問われているのは整備状況、言い換えれば設計そのものです。
ところが、形式だけの確認も、運用だけを見る進め方も、設計には届いていません。この一点で、二つはまったく同じ誤りなんです。
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