職務分掌
承認・実行・記録の兼務が機会をつくる
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、職務分掌を扱います。
承認する役割と、実行する役割と、記録する役割。これを一人がまとめて担えていると、不正の「機会」がどう生まれてしまうのか。
私と一緒に、根っこから見ていきましょう。
「最も根本的な不備」を問われたら、後から追跡する力・見つける速さ・意識づけの話ではなく、その行為を一人で完結させてしまった役割の束ね方を探します。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、根本原因は周辺の弱さではなく、承認・実行・記録の兼務ということなんですね。
この記事で分かること
- 「最も根本的な統制上の不備」を問われたときに、何を探せばよいのか
- 職務分掌が断つのは不正の何で、どこまでが効く範囲なのか
- この論点の出題型3つと、その切り方
一人で完結できる仕事が、不正の機会をつくる(P1-D-04-b)
よくある誤解
架空の取引、つまり実際には無い取引が、長いあいだ作られ続けていた場面を思い浮かべてください。ここで「最も根本的な統制上の不備」を問われたとします。
統制上の不備とは、ひとことで言えば、防ぐ仕組みの弱いところのこと。ひとつだけ示されたときには答えとして弱くなる記述を、先に並べておきますね。
- アクセスログが90日分しか残っていなかったこと
- 定期的なセキュリティ研修が行われていなかったこと
- 事後のモニタリングが、毎月ではなく四半期ごとだったこと
三つとも、確かに弱点ではありますよね。ところが、どれも不正が起きる前の設計には触れていません。
ログの保存期間は、起きた後に追いかける力の話。研修は、意識の話です。
モニタリング、つまり、ふだんから見張り続けることの頻度は、見つかるまでの速さの話なんですね。「最も根本的」と問われた瞬間に、この三つは一段下がります。
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