権限・役割・責任を決めるときの取締役会と最高経営者
意見は経営者から、承認は取締役会から
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、内部監査部門の権限・役割・責任を決める場面を扱います。
取締役会と最高経営者がそれぞれ何を担うのかを見ていきます。決める側と、意見を出して後押しする側。
この分担を、皆さんと一緒に整理していきましょう。
基本規程・計画・予算・資源計画の承認は取締役会、実務面での資源確保と組織への周知は最高経営者の支援、資源の管理はCAE。この配分を越えた記述は誤り。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、決める権限を持つのは取締役会です。
最高経営者の持ち場は、意見の提供と組織内での後押しなんですね。「何もしない」と覚えてしまうと、片側の誤りに落ちます。
膨らませる方向と縮める方向、両側に物差しを当ててみてください。
この記事で分かること
- 原則6が取締役会に置いている動詞が、設定する・承認する・支援するの三つだということ。
そして最高経営者の持ち場が、意見の提供と組織内での後押しだということ - 外部委託をしても、内部監査部門を支援し監督する責任は取締役会に残るということ
- この論点の出題の型を、三つに整理します。実際の設問では複数の型が組み合わさることもあります
権限・役割・責任を決めるときの取締役会と最高経営者(P1-A-02-c)
よくある誤解
次の五つは、いずれも単独で示されたら誤りになる記述です。まずは誤りの見本として読んでみてくださいね。
- 最高経営責任者(CEO)は、内部監査計画を最終的に承認し、あるいは却下する権限を持つ
- 最高経営者は、内部監査部門にどの手続を実施すべきかを指示できる
- 最高経営者は監査の対象になる側なので、内部監査部門の権限や責任の決定には関与しない
- 取締役会の責任は規程を承認するところまでで、その後の支援は経営者の仕事である
- 内部監査を外部のサービス・プロバイダに委託した場合、取締役会の監督責任も委託先に移る
一つ目と二つ目は、経営者の役割を承認者・指揮者にまで膨らませたもの。ところが三つ目は逆に、経営者の役割をゼロまで縮めたものです。
四つ目と五つ目は、取締役会の責任を承認の一点だけに切り詰めたものです。膨らませる方向と縮める方向、両側から崩されるんですね。
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