結論の作成で考慮すべき事項
書くのは問題の有無ではなく有効性
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、個々の内部監査業務の結論に何を書くのかを扱います。
重大な発見事項が出ないまま終わった監査で、報告書の結論欄には何を書くでしょうか。
何も見つからなかったのだから書きようがない、と手が止まりそうな場面ですが、実はそこが分かれ目なんですね。
結論で答えるべき問いは、問題が出たかどうかではなく、ガバナンス、リスク・マネジメント、コントロールのうち対象となるプロセスが有効に機能しているかどうかです。
この一文が、今回の暗記対象なんです。
ひとことで言えば、結論とは、見つかった問題の在庫報告ではなく、監査した活動が働いているかどうかについての判定だ、ということなんですね。
ここでいうプロセスは、ガバナンス、リスク・マネジメント、コントロールを指します。
ガバナンスは組織のかじ取りのしくみ、リスク・マネジメントは、これから起こりうる出来事を見つけて評価し、管理するしくみ、コントロールは仕事が正しく回るための歯止めですね。
対象となる活動によっては、そのうちのいずれかになります。答えるべき問いがどれなのかを、先に手元に置いておきましょう。
この記事で分かること
- 結論に書くのが「問題があったかどうか」ではなく「有効に機能しているかどうか」なのはなぜか
- 発見事項が出なかった業務でも、結論そのものが求められるのはなぜか
- 結論をめぐる3つの出題型と、その切り方
結論に書くのは、有効に機能しているかどうかの判断(P2-B-08-b)
よくある誤解
結論の欄に、その一文だけで置かれたら誤りになる記述を、先に並べておきますね。
- 重大な発見事項がゼロだったので、結論は書きようがないという受け止め方
- 監査の結果、問題は見つからなかったという事実だけを書けば足りるという書き方
- 発見事項がなかったので、結論の表明は控えるという扱い
- この業務は完璧で、これから先もリスクは起きないという言い切り
- 発見事項の件数と、直すのにかかる費用の大きさで結論の重さを決めるという測り方
- 経営管理者がすぐに改善の計画を作ったので、結論を良い方へ寄せるという加点
- 監査への協力が手厚かったので、結論を良い方へ寄せるという加点
- 対立する当事者の一方に肩入れしたり、間に立って交渉役を引き受けたりするという関わり方
どれも、報告書の下書きには現れそうな言葉です。ところが、どれも同じところでつまずいているんですね。
有効に機能しているかどうかという問いに、過不足なく答えられていないんです。
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