発見事項の重大性の判断
重さを決めるのは件数ではなく影響
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、発見事項の重大性を内部監査人がどう見極めるのかを扱います。
不備が一つ出たらいちばん重い評定、何も出なければいちばん軽い評定、と思い描いていませんか。
ところが、基準が求めているのは二択への当てはめではなく、重さの見極めなんですね。
重大性を決めるのは、不備の数でも、見つかったという事実そのものでもなく、その不備が組織や部門の目標達成をどこまで脅かすかという影響の大きさと、それが起こる可能性です。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、重大性は数え上げの結果ではなく、影響の見立てだ、ということなんですね。
影響度とは、起きたときにどれくらい響くか、ということ。発生可能性は、どれくらい起こりやすいか、という見込みですね。
数えるのではなく見立てる、というところを押さえておきましょう。
この記事で分かること
- 内部監査人が発見事項の重大性を、何を材料に判断しているか
- 不備の件数や監査対象部門の態度が、なぜ重大性の材料にならないのか
- 重大性をめぐる3つの出題型と、その切り方
発見事項の重大性を、専門職としての判断で見極める(P2-B-08-a)
よくある誤解
重大性、つまり、その不備がどれくらい重いのかという判断について、先に誤解を並べておきます。
ほかに条件が添えられていない状態で、その一文だけを示されたら誤りになる記述ですよ。
- 不備が一つでも見つかった時点で、いちばん重い評定を選ぶという寄せ方
- 致命的ではないと分かったので、いちばん軽い評定へ動かすという寄せ方
- どちらとも決めかねるので、結論を差し控えるという逃げ方
- 現場責任者の説明が前向きだったので、明るい面を中心にまとめるという書き方
- 見つけた事実から一足飛びに、隠蔽の断定や処分の検討へ進むという運び方
- 長年続いてきた取引関係があるので、逸脱も許容の範囲だとする受け止め方
- 定められた手続が回っていたので、それだけで問題なしとする判断
現場で口をついて出そうな言い方ばかりではないでしょうか。ところが、重大性の判断としては、どれも同じ弱点を抱えているんです。
確かめる前に答えを決めてしまっている、という点ですね。
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