監査方法の評価と選定
領域ごとに選び分け、浮いた資源を再配分
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、個々の内部監査業務を「どのやり方で進めるか」という論点を扱います。
内部監査というのは、ひとことで言えば、組織が自分の中の仕組みを自分で点検する仕事のことですね。手法の名前を覚えるだけの回に見えます。
ところが、本当に問われているのは選び方と配分の考え方です。
監査方法は組織で一つに決めるものではなく、安定した業務領域は従来型で効率化し、そこで生み出した資源を変化の激しい戦略的リスク領域のアジャイル型へ再配分するという、領域ごとの選び分けで考えます。
この一文が、今回の暗記対象です。ひとことで言えば、方法は部門でひとつにそろえるものではなく、対象の性質に応じて選び分けるもの、ということですね。
安定した領域は従来型で効率よく終わらせて、そこで浮いた資源を変化の激しい領域へ回します。ここまでが一続きの判断だと思ってください。
この記事で分かること
- 従来型・アジャイル型・統合型・リモートの4つの方法が、それぞれ何を軽くして何を重くするのか
- 効率化と戦略的リスクへの対応という、一見すると相反する二つの要求を同時に満たす道の作り方
- この論点で出会う3つの出題型と、その切り方
監査の方法は、領域の性質で選び分ける(P2-A-04-a)
よくある誤解
まず、監査方法の決め方として単独で提示されたら誤りになる記述を、先に並べておきますね。
単独で提示されたら、というのは、ほかの条件を添えない、という意味です。それ一つだけが最善の進め方として置かれた場面だと思ってください。
- 新しくて速そうだからという理由で、すべての監査業務をアジャイル型へ統一すること
- 出張費が浮くからという理由で、すべての監査業務をリモートへ切り替えること
- 効率化とリスク対応は両立しないので、どちらを優先するかを取締役会に決めてもらうこと
- 部門として使う方法を一つ選び、全業務をその方法にそろえること
言葉だけ見れば、どれも前向きな改善に聞こえますよね。ところが4つに共通しているのは、対象の性質を見ないまま答えを出している点なんです。
方法を一つに固めてしまう型が3つあります。全部アジャイル型、全部リモート、部門で統一ですね。
残る1つは、方法を選ぶ判断そのものを手放してしまう型です。方法を選ぶ判断を、取締役会、ひらたく言えば会社の重要事項を決める会議体へ預けてしまう型です。
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