固有リスクと残余リスクを比較対照する
減らせても、ゼロには届かない
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、固有リスクと残余リスクの比べ方を扱いますよ。
コントロールを入れる前と後で、リスクの大きさは何がどう変わるのでしょうか。私と一緒に、不等式の並びごと押さえていきましょう。
コントロールは残余リスクを下げる方向にだけ働き、下げきってもゼロには届きません。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、コントロールは減らす向きにしか働かず、残ったぶんは一定程度あり続ける、ということなんですね。
扱うのは、リスクの種類に関する基本的な概念ですよ(学習目標P1-C-04)。
この記事で分かること
- 固有リスクと残余リスクの差に経営管理措置の効果が表れること。
設問で比べるのはコントロールの有効性で、有効性が強くても残余リスクはゼロまでは下がらないこと - 固有リスク − コントロール = 残余リスク < 許容リスク、という並びで大小を判断すること。
そして、許容リスクの範囲内であることと、リスクが消えたことは別だということ - この論点の3つの出題パターンと、どこで切るか
固有リスクと残余リスクを比較対照する(P1-C-04-b)
よくある誤解
ここでは、固有リスクと残余リスクを比べる場面でよくある誤りを、先に並べておきますね。どれも、単独の記述として示されたら誤りになるものです。
- コントロールの有効性が強ければ、残余リスクはゼロになる
- 有効に機能しているコントロールを適用しても、残余リスクは固有リスクと同じままである
- 有効なコントロールを入れると、残余リスクが固有リスクより高くなることがある
- 残余リスクが許容リスクの範囲内なら、リスクはもう消えている
前の3つは、コントロールが働く向きと、届く範囲の取り違えなんです。
コントロールとは、つまり間違いや不正を防ぐために会社が用意する仕組みや手順のことですね。
「ゼロになる」は、コントロールが届く範囲を伸ばしすぎた見方です。「同じまま」は、コントロールの働きを見ていません。
「高くなる」は、働く向きが逆ですね。4つ目は、範囲内に収まっていることを、消えたことに読み替えています。
範囲内という判断は、残っているリスクの大きさを見ているんです。その大きさが、受け入れられる残余リスクの上限より内側にある、という意味ですね。
つまり、範囲内という言い方は、リスクがまだ残っていることを前提にした評価なんですよ。
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