ガバナンスのフレームワーク、原則及びモデル
独立は肩書きではなく利害で決まる
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、ガバナンスのフレームワーク、原則、モデルの名前と中身を結びつけていきます。
名前は聞いたことがあるけれど中身はぼんやり、という状態から一緒に抜け出しましょう。
仕組みが求められる理由を問う記述は、その仕組みが防ごうとしている弊害まで戻って選びます。独立性が防ぐ弊害は、経営陣との利益相反です。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、理由を問われたら、その仕組みが何を防ぐために置かれているのかまで戻る、ということですね。
独立取締役を過半数とする設計が防いでいるのは、経営陣との利益相反。正しいけれど理由になっていない記述を外すための軸なんです。
この記事で分かること
- 米国型で、取締役会の過半数を独立取締役とすることが求められる理由。そして、社外という属性と独立という状態がなぜ同じではないのか。
- OECDコーポレート・ガバナンス原則の6本柱と、独立の二要件。そして指名・監査・報酬の三委員会と、成熟度モデルという引き出し。
- 想定される出題の型は3つ。目的・理由型/範囲の広狭型/責任主体・権限型に分け、型ごとに一つの一般原則を示します。
ガバナンスのフレームワーク、原則及びモデルを認識する(P1-C-01-b)
よくある誤解
米国型コーポレート・ガバナンスについて、次の記述は、単独で示された場合、いずれも誤りになります。
最初の三つは、独立取締役を過半数、つまり半分より多い人数とすることが求められる理由として示されたものです。
どこがずれているのか、読みながら探してみてください。
- すべての取締役が社外の専門家であることを保証するためである。
- 独立取締役は業界経験が豊富であるためである。
- 取締役会の規模を拡大し、多様な意見を取り入れるためである。
- 社外から迎えた取締役であれば、独立性の要件は満たされる。
- 外部監査人は、最高経営者に対して直接の義務を負う。
最初の三つは、独立性の話に「社外」「経験」「多様性」という近い語を差し込んで、理由をずらしたものです。
四つ目は、社外と独立を同じ意味に読んだ誤りですね。この四つに共通するのは、独立性を人の属性の問題として読んでいる点なんです。
ところが実際に問われるのは、二つ。業務執行に関与していないこと。
そして、報酬以外の重要な便益、つまり得になるものを会社から得ていないこと。要するに、利害があるかないかの問題なんですね。
五つ目だけは性質が違って、委員会の権限を経営者側へ移した誤りです。
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