取締役会、最高経営者、内部監査部門及びその他のアシュアランス・プロバイダの役割
ガバナンスの主語は取締役会
オーディットコア・ハブのアキラです。この記事では、取締役会・最高経営者・内部監査部門・その他のアシュアランス・プロバイダを取り上げます。
この四者がガバナンスのどこに配置されているのかを、整理していきます。まず「誰が主語なのか」から、私と一緒に見ていきましょう。
役割を問う記述に出会ったら、登場人物を「監督する側」「執行する側」「独立して評価し保証する側」の三つに割り振り直します。割り振りが崩れている記述が誤りです。
この一文が、今回の暗記対象なんです。ひとことで言えば、登場人物を三つの側に割り振り直す、ということですね。
監督する側に立つのが取締役会、執行する側が最高経営者です。独立して評価し保証する側が、内部監査部門やその他のアシュアランス・プロバイダですね。
割り振りが崩れていないか、記述を読むたびに確かめてみてください。
この記事で分かること
- ガバナンスの定義が誰を主語に置いているか。そして取締役会・最高経営者・内部監査部門・その他のアシュアランス・プロバイダの配置。
この四者が「監督する側」「執行する側」「独立して評価し保証する側」のどこに入るか。 - 内部監査部門長の報告経路が二本あること。責任を委譲しても説明責任は自らに残ること。
そして他のアシュアランス・プロバイダへ依拠してよいかが何で決まるか。 - 想定される出題の型は3つ。責任主体・権限型/定義・目的型/条件のすり替え型に分け、型ごとに一つの一般原則を示します。
取締役会、最高経営者、内部監査部門及びその他のアシュアランス・プロバイダの役割(P1-C-01-a)
よくある誤解
次の記述は、単独で示された場合、いずれも誤りになります。ここで先に、言葉の中身をそろえておきましょう。
内部監査部門とは、組織の中にいながら、独立の立場でその組織の仕事を調べて評価する部門のことです。
そして「その他のアシュアランス・プロバイダ」とは、内部監査部門以外で保証を担う社内外の者。つまり、大丈夫かどうかを確かめて伝える役ですね。
会社の外にいる外部監査人や、保証を提供する第2線の機能が当たります。
- 組織体のガバナンスを実施する主体は、最高経営者である。
- 内部監査部門長は最高経営者に報告する立場なので、取締役会への報告経路は持たないことになる。
- 内部監査部門長が部門の管理責任を他の専門職に委譲すれば、その部分の説明責任からも解放される。
- 他のアシュアランス・プロバイダの専門性が高い領域は、重複を避けるため内部監査の計画から外してよい。
- 監査資源が不足しているため、他のアシュアランス・プロバイダの結果にそのまま依拠する。
ずらし方は、それぞれ違います。はじめの記述は、主体をずらすもの。
次は、報告の道を一本に減らすもの。三つ目は、責任を他の人に委譲するもの。
委譲とは任せることですが、責任そのものまで手放しています。四つ目と五つ目は、どちらも依拠のずらし方ですね。
依拠とは、相手の結果をそのまま当てにしてよいかの判断です。この二つは、その根拠を相手の属性(どんな相手かという性質)や自部門の都合に置き換えています。
ところが、最初に立てる問いは、どれも同じなんです。その記述で、誰が誰を監督する形になっているか。
ただし、依拠してよいかどうかは、この問いだけでは決まりません。CAE(内部監査部門長)が相手を評価したかという、もう一つの軸で確かめてください。
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